債権に担保、つまり抵当権、質権、譲渡担保などがついていれば、担保に入っているものを売却し、それによって得た金銭から優先的に支払いをうけることができます。今一度契約内容を確認することや、担保が設定されている場合などは法務局で内容を確認することも必要になります。
担保権の実行というと、裁判の結果が出たあとに強制執行がなされるという流れ以外にも、私的実行といって、裁判前に相手方に任意で売却をしてもらい、そこから得た金銭より支払ってもらうという運用もなされていますので、必ずしても強制執行の手続きをとることは必要ありません。
また、譲渡担保という手法を活用するケースも多く見られます。これは、動産の所有権を債務者またはその動産の所有権を持つ者から法律形式上譲り受け、債務が履行されればその権利を元の所有者に戻すとする契約です。不動産を担保に取るほど大きな額の取引ではない場合や、担保に入れられるような不動産がない場合に、活用することができます。
これまで担保を設定していなかった取引先でも、金額が大きければ、契約時に物的担保をとることも検討しましょう。特に、継続的な取引関係がある場合、相手方の財務状況が悪くなってもすぐに取引を打ち切るということがしにくい事態も想定できます。土地や建物の不動産を担保に入れるのは大げさだとお考えの方でも、事業用の機械や在庫商品に譲渡担保を設定することが可能です。不動産のように担保が設定されたことを第三者にわかるようにできるかどうか疑問を持つ方もいるかもしれませんが、平成17年10月から動産譲渡登記制度の運用が開始されていますので、担保を設定した物品が相手方にある場合でも担保権を有していることを第三者に明示できるようになっています。