債権回収方法・基本編 その2
債権回収方法の基礎知識のご紹介です。
債務者の財産調査
相手の財産状況の調査
支払い意思に加えて、財産状況をしっかり調査することも大切です。
意外に見落としがちなのですが、しっかりとした契約書があっても、また仮に裁判に勝っても、債権回収が最終的にできるかどうかは相手の財産次第です。また、財産があっても、どの財産から幾らを支払ってもらうのかをしっかり考え、適切な計画を立てて望まないと、タイミングや的のはずれた債権回収を行う結果になってしまうことになりかねません。
土地や建物といった不動産、事業用の機器や機械、在庫商品、現金などの動産、預貯金、売掛金などの債権など、財産にも色々あります。不動産や動産には担保がついている場合もあります。この場合は、特定の債権者が優先的に担保付財産から債権回収ができるようになっているので、注意が必要です。また、相手の会社に従業員への未払給与等がある場合は、先取特権となり給与の支払いが優先されるため、債権回収がなかなか進まないということも考えられます。
債務者が持っている財産のうち、どこから自分が支払いを受けられそうなのかをはっきりさせるには、まず相手方の財産状況をなるべく広い範囲で確認することが重要なのです。
調査方法ですが、不動産については登記簿を確認することから始めます。相手方の所有する土地や建物に抵当権がついている場合は、借り入れの金額や利息等の状況が判明します。もちろん、不動産担保のついていない借り入れもあるかもしれませんが、金額の大きい借り入れには担保をつけることがほとんどでしょうから、財産状況の概要は把握できるわけです。その結果によっては、すぐに支払督促等、強く出たほうがいいのか、あるいは相手方とゆっくり話し合いながら確実に全額を回収できるよう交渉を進めていくのかなど、方向性も定まってきます。
なお、強制執行が可能な状態であれば、財産開示制度の手続きを裁判所に申し立てることも可能です。しかし、ほとんどの場合は、まだ裁判にも至っていないでしょうから、地道な調査が不可欠となります。
債権回収マニュアルの目次
- 債権回収の予防編 (相手との取引や、お金を貸す前に)
- 債権回収の基本編 (基礎知識)
- 債権回収の応用編 (スマートな債権回収方法)
- 債権回収の発展編 (相手と争わない、任意的な債権回収方法)
- 債権回収の最終編 (裁判による債権回収方法)





