第1章 小切手の振出及方式
第1条
小切手には左の事項を記載すべし
1 証券の文言中に其の証券の作成に用ふる語を以て記載する小切手なることを示す文字
2 一定の金額を支払ふべき旨の単純なる委託
3 支払を為すべき者(支払人)の名称
4 支払を為すべき地の表示
5 小切手を振出す日及地の表示
6 小切手を振出す者(振出人)の署名
第2条
前条に掲ぐる事項の何れかを欠く証券は小切手たる効力を有せず但し次の数項に規定する場合は此の限に在らず
支払人の名称に附記したる地は特別の表示なき限り之を支払地と看做す支払人の名称に数箇の地の附記あるときは小切手は初頭に記載しある地に於て之を支払ふべきものとす
前項の記載其の他何等の表示なき小切手は振出地に於て之を支払ふべきものとす
振出地の記載なき小切手は振出人の名称に附記したる地に於て之を振出したものと看做す
第3条
小切手は其の呈示の時に於て振出人の処分し得る資金ある銀行に宛て且振出人をして資金を小切手に依り処分することを得しむる明示又は黙示の契約に従ひ之を振出すべきものとす但し此の規定に従はざるときと雖も証券の小切手たる効力を妨げず
第4条
小切手は引受を為すことを得ず小切手に為したる引受の記載は之を為さざるものと看做す
第5条
小切手は左の何れかとして之を振出すことを得
1 記名式又は指図式
2 記名式にして「指図禁止」の文字又は之と同一の意義を有する文言を記載するもの
3 持参人払式
記名の小切手にして「又は持参人に」の文字又は之と同一の意義を有する文言を記載したるものは之を持参人払式小切手と看做す
受取人の記載なき小切手は之を持参人払式小切手と看做す
第6条
小切手は振出人の自己指図にて之を振出すことを得
小切手は第三者の計算に於て之を振出すことを得
小切手は振出人の自己宛にて之を振出すことを得
第7条
小切手に記載したる利息の約定は之を為さざるものと看做す
第8条
小切手は支払人の住所地に在ると又は其の他の地に在るとを問はず第三者の住所に於て支払ふべきものと為すことを得但し其の第三者は銀行たることを要す
第9条
小切手の金額を文字及数字を以て記載したる場合に於て其の金額に差異あるときは文字を以て記載したる金額を小切手金額とす
小切手の金額を文字を以て又は数字を以て重複して記載したる場合に於て其の金額に差異あるときは最小金額を小切手金額とす
第10条
小切手に小切手債務を負担する能力なき者の署名、偽造の署名、仮設人の署名又は其の他の事由に因り小切手の署名者若は其の本人に義務を負はしむること能はざる署名ある場合と雖も他の署名者の債務は之が為其の効力を妨げらる
ることなし
第11条
代理権を有せざる者が代理人として小切手に署名したるときは自ら其の小切手に因り義務を負ふ其の者が支払を為したるときは本人と同一の権利を有す権限を超えたる代理人に付亦同じ
第12条
振出人は支払を担保す振出人が之を担保せざる旨の一切の文言は之を記載せざるものと看做す
第13条
未完成にて振出したる小切手に予め為したる合意と異る補充を為したる場合に於ては其の違反は之を以て所持人に対抗することを得ず但し所持人が悪意又は重大なる過失に因り小切手を取得したるときは此の限に在らず
第2章 譲渡
第14条
記名式又は指図式の小切手は裏書に依りて之を譲渡すことを得
記名式小切手にして「指図禁止」の文字又は之と同一の意義を有する文言を記載したるものは指名債権の譲渡に関する方式に従ひ且其の効力を以てのみ之を譲渡すことを得
裏書は振出人其の他の債務者に対しても之を為すことを得此等の者は更に小切手を裏書することを得
第15条
裏書は単純なることを要す裏書に附したる条件は之を記載せざるものと看做す一部の裏書は之を無効とす
支払人の裏書も亦之を無効とす持参人払の裏書は白地式裏書と同一の効力を有す支払人に対して為したる裏書は受取証書たる効力のみを有す但し支払人が数箇の営業所を有する場合に於て小切手の振宛てられたる営業所以外の営業所に対して為したる裏書は此の限に在らず
第16条
裏書は小切手又は之と結合したる紙片(補箋)に之を記載し裏書人署名することを要す裏書は被裏書人を指定せずして之を為し又は単に裏書人の署名のみを以て之を為すことを得(白地式裏書)此の後の場合に於ては裏書は小切手の裏面又は補箋に之を為すに非ざれば其の効力を有せず
第17条
裏書は小切手より生ずる一切の権利を移転す
裏書が白地式なるときは所持人は
1 自己の名称又は他人の名称を以て白地を補充することを得
2 白地式に依り又は他人を表示して更に小切手を裏書することを得
3 白地を補充せず且裏書を為さずして小切手を第三者に譲渡すことを得
第18条
裏書人は反対の文言なき限り支払を担保す
裏書人は新なる裏書を禁ずることを得此の場合に於ては其の裏書人は小切手の爾後の被裏書人に対し担保の責を負ふことなし
第19条
裏書し得べき小切手の占有者が裏書の連続に依り其の権利を証明するときは之を適法の所持人と看做す最後の裏書が白地式なる場合と雖も亦同じ抹消したる裏書は此の関係に於ては之を記載せざるものと看做す白地式裏書に次で他の裏書あるときは其の裏書を為したる者は白地式裏書に因りて小切手を取得したるものと看做す
第20条
持参人払式小切手に裏書を為したるときは裏書人は遡求に関する規定に従ひ責任を負ふ但し之が為証券は指図式小切手に変ずることなし
第21条
事由の何たるを問はず小切手の占有を失ひたる者ある場合に於て其の小切手を取得したる所持人は小切手が持参人払式のものなるとき又は裏書し得べきものにして其の所持人が第十九条(裏書の資格授与的効力)の規定に依り権利を証明するときは之を返還する義務を負ふことなし但し悪意又は重大なる過失に因り之を取得したるときは此の限に在らず
第22条
小切手に依り請求を受けたる者は振出人其の他所持人の前者に対する人的関係に基く抗弁を以て所持人に対抗することを得ず但し所持人が其の債務者を害することを知りて小切手を取得したるときは此の限に在らず
第23条
裏書に「回収の為」、「取立の為」、「代理の為」其の他単なる委任を示す
文言あるときは所持人は小切手より生ずる一切の権利を行使することを得但し指示持人は代理の為の裏書のみを為すことを得
前項の場合に於ては債務者が所持人に対抗することを得る抗弁は裏書人に対抗することを得べかりしものに限る
代理の為の裏書に依る委任は委任者の死亡又は其の者が無能力と為りたることに因り終了せず
第24条
拒絶証書若は之と同一の効力を有する宣言の作成後の裏書又は呈示期間経過
後の裏書は指名債権の譲渡の効力のみを有す
日附の記載なき裏書は拒絶証書若は之と同一の効力を有する宣言の作成前又は呈示期間経過前に之を為したるものと推定す
第3章 保証
第25条
小切手の支払は其の金額の全部又は一部に付保証に依り之を担保することを得
支払人を除くの外第三者は前項の保証を為すことを得小切手に署名したる者と雖も亦同じ
第26条
保証は小切手又は補箋に之を為すべし
保証は「保証」其の他之と同一の意義を有する文字を以て表示し保証人署名すべし
小切手の表面に為したる単なる署名は之を保証と看做す但し振出人の署名は此の限に在らず
保証には何人の為に之を為すかを表示することを要す其の表示なきときは振出人の為に之を為したるものと看做す
第27条
保証人は保証せられたる者と同一の責任を負ふ
保証は其の担保したる債務が方式の瑕疵を除き他の如何なる事由に因りて無効なるときと雖も之を有効とす
保証人が小切手の支払を為したるときは保証せられたる者及其の者の小切手上の債務者に対し小切手より生ずる権利を取得す
第4章 呈示及支払
第28条
小切手は一覧払のものとす之に反する一切の記載は之を為さざるものと看做す
振出の日附として記載したる日より前に支払の為呈示したる小切手は呈示の日に於て之を支払ふべきものとす
第29条
国内に於て振出し且支払ふべき小切手は十日内に支払の為之を呈示することを要す
支払を為すべき国と異る国に於て振出したる小切手は振出地及支払地が同一
洲に存するときは二十日内又異る洲に存するときは七十日内に之を呈示することを要す
前項に関しては欧羅巴洲の一国に於て振出し地中海沿岸の一国に於て支払ふ
べき小切手又は地中海沿岸の一国に於て振出し欧羅巴洲の一国に於て支払ふべ
き小切手は同一洲内に於て振出し且支払ふべきものと看做す
本条に掲ぐる期間の起算日は小切手に振出の日附として記載したる日とす
第30条
小切手が暦を異にする二地の間に振出したるものなるときは振出の日を支払地の暦の応当日に換ふ
第31条
手形交換所に於ける小切手の呈示は支払の為の呈示たる効力を有す
第32条
小切手の支払委託の取消は呈示期間経過後に於てのみ其の効力を生ず
支払委託の取消なきときは支払人は期間経過後と雖も支払を為すことを得
第33条
振出の後振出人が死亡し又は能力を失ふも小切手の効力に影響を及ぼすことなし
第34条
小切手の支払人は支払を為すに当り所持人に対し小切手に受取を証する記載を為して之を交付すべきことを請求することを得
所持人は一部支払を拒むことを得ず
一部支払の場合に於ては支払人は其の支払ありたる旨の小切手上の記載及受取証書の交付を請求することを得
第35条
裏書し得べき小切手の支払を為す支払人は裏書の連続の整否を調査する義務あるも裏書人の署名を調査する義務なしv
第36条
支払地の通貨に非ざる通貨を以て支払ふべき旨を記載したる小切手に付ては其の呈示期間内は支払の日に於ける価格に依り其の国の通貨を以て支払を為すことを得呈示を為すも支払なかりしときは所持人は其の選択に依り呈示の日又は支払の日の相場に従ひ其の国の通貨を以て小切手の金額を支払ふべきことを請求することを得
外国通貨の価格は支払地の慣習に依り之を定む但し振出人は小切手に定めたる換算率に依り支払金額を計算すべき旨を記載することを得
前二項の規定は振出人が特種の通貨を以て支払ふべき旨(外国通貨現実支払文句)を記載したる場合には之を適用せず
振出国と支払国とに於て同名異価を有する通貨に依り小切手の金額を定めたるときは支払地の通貨に依りて之を定めたるものと推定す
第5章 線引小切手
第37条
小切手の振出人又は所持人は小切手に線引を為すことを得線引は次条に定むる効力を有す
線引は小切手の表面に二条の平行線を引きて之を為すべし線引は一般又は特定たることを得
二条の線内に何等の指定を為さざるか又は「銀行」若は之と同一の意義を有する文字を記載したるときは線引は之を一般とす二条の線内に銀行の名称を記載したるときは線引は之を特定とす
一般線引は之を特定線引に変更することを得るも特定線引は之を一般線引に変更することを得ず
線引又は被指定銀行の名称の抹消は之を為さざるものと看做す
第38条
一般線引小切手は支払人に於て銀行に対し又は支払人の取引先に対してのみ之を支払ふことを得
特定線引小切手は支払人に於て被指定銀行に対してのみ又被指定銀行が支払人なるときは自己の取引先に対してのみ之を支払ふことを得但し被指定銀行は他の銀行をして小切手の取立を為さしむることを得
銀行は自己の取引先又は他の銀行よりのみ線引小切手を取得することを得銀行は此等の者以外の者の為に線引小切手の取立を為すことを得ず
数箇の特定線引ある小切手は支払人に於て之を支払ふことを得ず但し二箇の線引ある場合に於て其の一が手形交換所に於ける取立の為に為されたるものなるときは此の限に在らず
前四項の規定を遵守せざる支払人又は銀行は之が為に生じたる損害に付小切手の金額に達する迄賠償の責に任ず
第6章 支払拒絶に因る遡求
第39条
適法の時期に呈示したる小切手の支払なき場合に於て左の何れかに依り支払拒絶を証明するときは所持人は裏書人、振出人其の他の債務者に対し其の遡求権を行ふことを得
1 公正証書(拒絶証書)
2 小切手に呈示の日を表示して記載し且日附を附したる支払人の宣言
3 適法の時期に小切手を呈示したるも其の支払なかりし旨を証明し且日附を附したる手形交換所の宣言
第40条
拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言は呈示期間経過前に之を作らしむることを要す
期間の末日に呈示ありたるときは拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言は之に次ぐ第一の取引日に之を作らしむることを得
第41条
所持人は拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言の作成の日に次ぐ又は無費用償還文句ある場合に於ては呈示の日に次ぐ四取引日内に自己の裏書人及振出人に対し支払拒絶ありたることを通知することを要す各裏書人は通知を受け
たる日に次ぐ二取引日内に前の通知者全員の名称及宛所を示して自己の受けたる通知を自己の裏書人に通知し順次振出人に及ぶものとす此の期間は各其の通知を受けたる時より進行す
前項の規定に従ひ小切手の署名者に通知を為すときは同一期間内に其の保証人に同一の通知を為すことを要す
裏書人が其の宛所を記載せず又は其の記載が読み難き場合に於ては其の裏書人の直接の前者に通知するを以て足る
通知を為すべき者は如何なる方法に依りても之を為すことを得単に小切手を返付するに依りても亦之を為すことを得
通知を為すべき者は適法の期間内に通知を為したることを証明することを要す此の期間内に通知を為す書面を郵便に付したる場合に於ては其の期間を遵守したるものと看做す
前項の期間内に通知を為さざる者は其の権利を失ふことなし但し過失に因りて生じたる損害あるときは小切手の金額を超えざる範囲内に於て其の賠償の責に任ず
第42条
振出人、裏書人又は保証人は証券に記載し且署名したる「無費用償還」、「拒絶証書不要」の文句其の他之と同一の意義を有する文言に依り所持人に対し其の遡求権を行ふ為の拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言の作成を免除することを得
前項の文言は所持人に対し法定期間内に於ける小切手の呈示及通知の義務を免除することなし期間の不遵守は所持人に対し之を援用する者に於て其の証明を為すことを要す
振出人が第一項の文言を記載したるときは一切の署名者に対し其の効力を生ず裏書人又は保証人が之を記載したるときは其の裏書人又は保証人に対してのみ其の効力を生ず振出人が此の文言を記載したるに拘らず所持人が拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言を作らしめたるときは其の費用は所持人之を負担す裏書人又は保証人が此の文言を記載したる場合に於て拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言の作成ありたるときは一切の署名者をして其の費用を償還せしむることを得
第43条
小切手上の各債務者は所持人に対し合同して其の責に任ず
所持人は前項の債務者に対し其の債務を負ひたる順序に拘らず各別又は共同に請求を為すことを得
小切手の署名者にして之を受戻したるものも同一の権利を有す
債務者の一人に対する請求は他の債務者に対する請求を妨げず既に請求を受けたる者の後者に対しても亦同じ
第44条
所持人は遡求を受くる者に対し左の金額を請求することを得
1 支払あらざりし小切手の金額
2 年六分の率に依る呈示の日以後の利息
3 拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言の費用、通知の費用及其の他の費用
第45条
小切手を受戻したる者は其の前者に対し左の金額を請求することを得
1 其の支払ひたる総金額
2 前号の金額に対し年六分の率に依り計算したる支払の日以後の利息
3 其の支出したる費用
第46条
遡求を受けたる又は受くべき債務者は支払と引換に拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言、受取を証する記載を為したる計算書及小切手の交付を請求することを得
小切手を受戻したる裏書人は自己及後者の裏書を抹消することを得
第47条
法定の期間内に於ける小切手の呈示又は拒絶証書若は之と同一の効力を有する宣言の作成が避くべからざる障碍(国の法令に依る禁制其の他の不可抗力)に因りて妨げられたるときは其の期間を伸長す
所持人は自己の裏書人に対し遅滞なく其の不可抗力を通知し且小切手又は補箋に其の通知を記載し日附を附して之に署名することを要す其の他に付ては第四十一条(遡求の通知)の規定を準用す
不可抗力が止みたるときは所持人は遅滞なく支払の為小切手を呈示し且必要あるときは拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言を作らしむることを要す
不可抗力が所持人に於て其の裏書人に不可抗力の通知を為したる日より十五日を超えて継続するときは呈示期間経過前に其の通知を為したる場合と雖も呈示又は拒絶証書若は之と同一の効力を有する宣言を要せずして遡求権を行ふことを得
所持人又は所持人が小切手の呈示又は拒絶証書若は之と同一の効力を有する宣言の作成を委任したる者に付ての単純なる人的事由は不可抗力を構成するものと認めず
第7章 複本
第48条
一国に於て振出し他の国に於て若は振出国の海外領土に於て支払ふべき小切手、一国の海外領土に於て振出し其の国に於て支払ふべき小切手、一国の同一海外領土に於て振出し且支払ふべき小切手又は一国の一海外領土に於て振出し
其の国の他の海外領土に於て支払ふべき小切手は持参人払のものを除くの外同一内容の数通を以て之を振出すことを得数通を以て小切手を振出したるときは其の証券の文言中に番号を附することを要す之を欠くときは各通は之を各別の小切手と看做す
第49条
複本の一通の支払は其の支払が他の複本を無効ならしむる旨の記載なきときと雖も義務を免れしむ
数人に各別に複本を譲渡したる裏書人及其の後の裏書人は其の署名ある各通にして返還を受けざるものに付責任を負ふ
第8章 変造
第50条
小切手の文言の変造の場合に於ては其の変造後の署名者は変造したる文言に従ひて責任を負ひ変造前の署名者は原文言に従ひて責任を負ふ
第9章 時効
第51条
所持人の裏書人、振出人其の他の債務者に対する遡求権は呈示期間経過後六月を以て時効に罹る
小切手の支払を為すべき債務者の他の債務者に対する遡求権は其の債務者が小切手の受戻を為したる日又は其の者が訴を受けたる日より六月を以て時効に罹る
第52条
時効の中断は其の中断の事由が生じたる者に対してのみ其の効力を生ず
第10章 支払保証
第53条
支払人は小切手に支払保証を為すことを得
支払保証は小切手の表面に「支払保証」其の他支払を為す旨の文字を以て表示し日附を附して支払人署名すべし
第54条
支払保証は単純なることを要す
支払保証に依り小切手の記載事項に加へたる変更は之を記載せざるものと看做す
第55条
支払保証を為したる支払人は呈示期間の経過前に小切手の呈示ありたる場合に於てのみ其の支払を為す義務を負ふ
支払なき場合に於て前項の呈示ありたることは第三十九条(遡求の要件)の規定に依り之を証明することを要す
第四十四条(遡求金額)及第四十五条(再遡求金額)の規定は前項の場合に之を準用す
第56条
支払保証に因り振出人其の他の小切手上の債務者は其の責を免るることなし
第57条
第四十七条(不可抗力と期間の伸長)の規定は支払保証を為したる支払人に対する権利の行使に付之を準用す
第58条
支払保証を為したる支払人に対する小切手上の請求権は呈示期間経過後一年を以て時効に罹る
第11章 通則
第59条
本法に於て「銀行」なる文字は法令に依りて銀行と同視せらるる人又は施設を含む
第60条
小切手の呈示及拒絶証書の作成は取引日に於てのみ之を為すことを得
小切手に関する行為を為す為殊に呈示又は拒絶証書若は之と同一の効力を有する宣言の作成の為法令に規定したる期間の末日が法定の休日に当る場合に於ては期間は其の満了に次ぐ第一の取引日迄之を伸長す期間中の休日は之を期間
に算入す
第61条
本法に規定する期間には其の初日を算入せず
第62条
恩恵日は法律上のものたると裁判上のものたるとを問はず之を認めず
附則
第63条
本法施行の期日は勅令を以て之を定む
(昭八勅三一五により、昭九・一・一から施行)
第64条
商法第四編第四章は之を削除す
第65条
本法施行前に振出したる小切手に付ては仍従前の規定に依る
第66条
本法施行後六月内に日本に於て振出す小切手は振出地の記載を欠くときと雖も小切手たる効力を有す
第67条
本法に於て署名とあるは記名捺印を含む
第68条
朝鮮、台湾、樺太、関東州、南洋群島又は勅令を以て指定する亜細亜洲の地域に於て振出し日本内地に於て支払ふべき小切手の呈示期間は勅令を以て之を伸長することを得
第69条
第三十一条の手形交換所は法務大臣之を指定す
第70条
拒絶証書の作成に関する事項は勅令を以て之を定む
第71条
小切手の振出人が第三条(小切手資金・小切手契約)の規定に違反したるときは五千円以下の過料に処す
第72条
小切手より生じたる権利が手続の欠缺又は時効に因りて消滅したるときと雖も所持人は振出人、裏書人又は支払保証を為したる支払人に対し其の受けたる利益の限度に於て償還の請求を為すことを得
第73条
裏書人の他の裏書人及振出人に対する小切手上の請求権の消滅時効は其の者が訴を受けたる場合に在りては前者に対し訴訟告知を為すに因りて中断す
前項の規定に因りて中断したる時効は裁判の確定したる時より更に其の進行を始む
第74条
振出人又は所持人が証券の表面に「計算の為」の文字又は之と同一の意義を有する文言を記載して現金の支払を禁じたる小切手にして外国に於て振出し日本に於て支払ふべきものは一般線引小切手たる効力を有す
第75条
本法に於て休日とは祭日、祝日、日曜日其の他の一般の休日及政令を以て定むる日を謂ふ
(昭五六法六一本条改正)
第76条
小切手に依り義務を負ふ者の能力は其の本国法に依り之を定む其の国の法律が他国の法律に依ることを定むるときは其の他国の法律を適用す
前項に掲ぐる法律に依り能力を有せざる者と雖も他の国の領域に於て署名を為し其の国の法律に依れば能力を有すべきときは責任を負ふ
第77条
小切手の支払人たることを得る者は支払地の属する国の法律に依り之を定む
支払地の属する国の法律に依り支払人たることを得ざる者を支払人としたる為小切手が無効なるときと雖も之と同一の規定なき他の国に於て其の小切手に為したる署名より生ずる債務は之が為其の効力を妨げらるることなし
第78条
小切手上の行為の方式は署名を為したる地の属する国の法律に依り之を定む
但し支払地の属する国の法律の規定する方式に依るを以て足る
小切手上の行為が前項の規定に依り有効ならざる場合と雖も後の行為を為したる地の属する国の法律に依れば適式なるときは後の行為は前の行為が不適式なることに因り其の効力を妨げらるることなし
日本人が外国に於て為したる小切手上の行為は其の行為が日本の法律に規定する方式に適合する限り他の日本人に対し其の効力を有す
第79条
小切手より生ずる義務の効力は署名を為したる地の属する国の法律に依り之を定む但し遡求権を行使する期間は一切の署名者に付証券の振出地の属する国の法律に依り之を定む
第80条
左の事項は小切手の支払地の属する国の法律に依り之を定む
一 小切手は一覧払たることを要するや否や、一覧後定期払として振出し得るや否や及先日附小切手の効力
二 呈示期間
三 小切手に引受、支払保証、確認又は査証を為し得るや否や及此等の記載の効力
四 所持人は一部支払を請求し得るや否や及一部支払を受諾する義務ありや否や
五 小切手に線引を為し得るや否や、小切手に「計算の為」の文字又は之と同一の意義を有する文言を記載し得るや否や及線引又は「計算の為」の文字若は之と同一の意義を有する文言の記載の効力
六 所持人は資金に対し特別の権利を有するや否や及此の権利の性質
七 振出人は小切手の支払の委託を取消し又は支払差止の手続を為し得るや否や
八 小切手の喪失又は盗難の場合に為すべき手続
九 裏書人、振出人其の他の債務者に対する遡求権保全の為拒絶証書又は之と同一の効力を有する宣言を必要とするや否や
第81条
拒絶証書の方式及作成期間其の他小切手上の権利の行使又は保存に必要なる行為の方式は拒絶証書を作るべき地又は其の行為を為すべき地の属する国の法律に依り之を定む
附 則 (昭和二二年一二月一七日法律第一九五号) 抄
第十七条 この法律は、公布の後六十日を経過した日から、これを施行する。
附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二六八号) 抄
1 この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。
附 則 (昭和五六年六月一日法律第六一号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)の施行の日から施行する。
附 則 (平成一一年一二月八日法律第一五一号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一四年七月三一日法律第一〇〇号)
(施行期日)
第一条 この法律は、民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)の施行の日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一六年一二月一日法律第一四七号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成一八年六月二一日法律第七八号) 抄
(施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。